ファーストリテイリング傘下のユニクロは6日、リサイクル素材を50%以上使用した新ライン「RE:UNIQLO 2025」を11月中旬から国内外で順次発売すると発表した。回収した古着や製造時の端材を原料として再利用し、環境負荷を大幅に削減する。
新ラインでは、Tシャツ、パーカー、ジーンズなど定番アイテムを中心に約30種類を展開。ペットボトルを再生したポリエステル繊維や、回収したデニム生地から抽出した綿繊維を活用している。同社によると、従来の製品と比較して製造過程でのCO2排出量を約40%削減できるという。
柳井正会長兼社長は「ファッション産業は環境負荷が大きい。我々は循環型ビジネスモデルへの転換を加速し、持続可能な未来に貢献していく」とコメント。同社は2030年までに使用素材の80%をリサイクル素材または持続可能な原料に切り替える目標を掲げている。
店頭では、顧客が不要になった衣類を持ち込める回収ボックスの設置も拡大。回収した衣類は、リサイクル原料として再利用されるほか、国内外の難民支援団体への寄付にも活用される。業界関係者は「大手企業の取り組みがサステナブルファッション市場全体の拡大を後押しする」と評価している。